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2020.04.25ブログ記事

建設現場の未来

 

現在の建設業界の製造現場は、すべて人手で行っています。様々な電動工具もしくは重機が発明され、細かな作業の作業スピードや重いモノや大きいモノの運搬は昔から比べると格段に向上していますが、未だに基本はすべて人力であり50年何も変わってない状況が続いています。

 

 

車のエンジン出力は馬車からの名残で、「馬1頭の力✖️頭数=〇〇馬力」*1と表現されていますが、現在の動力元は馬ではなくエンジンやモーターです。また、他の業界に目を向けると、海外での製造など安い賃金の地域での製造や自動で製造を行うロボットラインによって無人化が進んでいます。他の製造業が海外で製造できるのは2つの要素があると考えます。1つは流通できる大きさや重さであるということ。もう1つの理由は、作業内容を自動化や単純化することで言葉の通じにくい場所でも簡単に製造ラインを構築できるノウハウを開発していると言うことではないでしょうか。

 

*1 出典:ウィキペディア「馬力」(外部サイト)

 

一方、建設業界が販売する商品は一般的に運送ができない大きさであり、当然モノを流しながら製造するライン製造は不可能です。そのほとんどが、現地で製造を行う必要があるもので、一般製造業界の技術をそのまま利用することは難しいですが、私はこれまでの工場生産で培われたロボットや機械の技術を応用することは可能であると考えています。そのためには、生産工程を見直し、人や装置を固定し商品を流すライン製造ではなく、商品を固定してロボや人がその周りを順番に流れるようなイメージの「逆ライン生産」と呼べる、製造方法の設計できれば、多くの建物の多くの部分が自動製造できる可能性は大いにあると考えられます。

 

 

イメージしてみましょう。

 

朝一番のミーティングでは、作業行う職人と自動化できている部分を担うロボットオペレーターの打ち合わせから始まります。

 

職人をAとしてオペレーターをBとしましょう。

それぞれ3人のチームで構成され、機械と人との協業部分と、どうしても人手でなければ対応できない部分と、機械だけで行うことができる部分をエリア分けした図面をもとに、各チームの行動とその工程をすり合わせていきます。

 

協業部分については、まず職人が作業を行い、その後ロボットが作業します。

職人がロボットの作業部分を作っている間に、オペレーターは他の部分でのロボットの設定、または、職人がその作業を早く遂行するための補助ロボットのオペレーションをする等が考えられます。そして、職人の作業部分が終わると、ロボットは単純作業を黙々とこなします。

 

その間、職人は技術を必要とする細かい作業、もしくは、次の段階でのロボットが単純作業こなす場所を作ることになるでしょう。

 

そのような流れの中で職人とオペレーターが力合わせることで、オペレータを含めた1人当たりの生産量1.5倍以上に高めることが出来ます。

 

それによって一人当たりの生産性が上がるのであれば、工期は短くなるし、生産量増加による報酬を高めることで、週休二日制の実現と安定した収入を職人は確保することが実現します。また、馬力の話のような人工=人間の世界から一歩進んだ、ロボットと一緒に働くといった職業のイメージを大きく向上させることができるでしょう。

 

その仕事の価値観の変革によって、若者たちが興味を持ち安定した収入を得ることができ一人ひとりの職人が未来の設計図をかけるようになるようになのではないでしょうか。

 

建ロボテックでは、上記の実現、そして、その仕組化こそが、超高齢化社会を世界で最初に迎える日本の独自の建設生産システムであり、”日の丸建設テック”として世界に輸出できる新しい技術になるのではないかと考えています。

 

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